業務災害と認められるには?

労災保険は業務災害を保険給付の対象としているので、仕事中に起きた事故でケガをした場合などはすべて労災給付の対象と考えがちです。しかし、中には業務災害と認められないケースも存在します。

いったい、どのような場合に業務災害と認定されるのでしょうか?

 

業務起因性と業務遂行性

まず、業務災害と認定されるには、「業務起因性(ぎょうむきいんせい)」が認められなければなりません。「業務起因性」とは、業務に起因して災害が発生し、その災害が原因で死傷病になった、というように業務と死傷病との間に相当の因果関係(関連性)が認められることを指します。

また、業務起因性が認められるための条件として、「業務遂行性(ぎょうむすいこうせい)」が必要となってきます。「業務遂行性」とは、労働者が労働契約に基づいて、事業主の支配下にあることを指します。

この業務遂行性は、次の3種類の型に分けられ、それぞれのケースで業務起因性の判断が仕方が異なってきます。

 

1.事業主の支配・管理下にあり、業務に従事している場合

労働者が事業場内で自分の仕事をしているときなどが該当し、通常は業務起因性があると判断されます。ただし、私的な行為をしていたり、天災事変などが原因で災害が起きた場合などは、業務起因性が認めらません。

2.事業主の支配・管理下にあるが、業務に従事していない場合

休憩時間中の自由行動などが該当します。1.と同様で私的な行為が原因で災害に遭った場合は業務災害とは認められませんが、事業場内の施設・設備の欠陥等が原因で災害が発生した場合などは、業務災害と認められるケースもあります。

3.事業主の支配下にあるが、事業場を離れて業務に従事している場合

出張中に業務を行っているときなどが該当します。業務起因性の判断基準は、1.と同様です。